最終更新日:2026年7月23日 執筆・検証:ChinaTripBox編集チーム。北京・上海での決済設定テスト、および2025~2026年に中国を訪れた読者からの報告をもとに作成。
結論から言うと、2026年に中国旅行へ行くなら、まずAlipay(支付宝)を設定し、次にWeChat Pay(微信支付)を設定し、現金を300~800元持つのがおすすめです。多くの外国人旅行者にとって、この組み合わせが最も扱いやすい基本構成です。
WeChat Payが使いにくいという意味ではありません。レストランの注文、ミニプログラム、ホテルとの連絡、現地の知人、公式アカウント、グループでのやり取りなど、WeChatのサービスを使う場面では非常に便利です。ただ、「旅行者として支払いを始める」という目的だけなら、Alipayのほうが画面や導線を理解しやすいケースが多くあります。
とはいえ、どちらか一方だけに頼るのはおすすめしません。中国ではQRコード決済を使う場面が多いため、決済手段を一つに絞ると、SMS認証コードが届かない、パスポート確認が保留になる、銀行の不正利用検知が働く、スマートフォンの電池が切れる、といった小さなトラブルがそのまま支払い不能につながります。「中国は完全キャッシュレス」と紹介する記事を読んでいても、実際には現金の予備が役立つ場面があります。
30秒でわかる選び方
より詳しい比較は中国の支払い方法ガイドと、手順を確認できるAlipayに海外カードを登録する方法を参照してください。出発前の準備をまとめて進める場合は、中国到着後24時間のチェックリストにも決済テストを追加しましょう。
中国に1~2週間滞在する一般的な旅行者なら、最初はAlipayから始めます。出発前にインストールし、パスポート確認を済ませ、海外発行のVisaまたはMastercardを登録しておくと、到着後に支払い、QRコードの読み取り、手数料の確認を進めやすくなります。
中国人の友人、現地の取引先、レストランのミニプログラム、ホテルのサービスアカウント、イベントグループ、ガイドとの連絡などがある旅行では、Alipayの設定直後にWeChat Payも有効にしてください。後回しにすると、必要になった時点で認証やカード登録に時間がかかることがあります。
夫婦や家族で旅行する場合は、少なくとも2台のスマートフォンに両方のアプリを入れましょう。支払い担当者を一人に決めると効率的に見えますが、その人のスマートフォンがレストランの外で残り3%になった時点で、全員の支払いが止まります。
基本構成は次のとおりです。
- 最初に設定を完了するアプリ:Alipay
- 2番目に設定を完了するアプリ:WeChat Pay
- 到着後に最初に行う支払い:Alipayで少額のテスト決済
- 最初に試す予備手段:レストランまたはコンビニでWeChat Pay
- 現金の予備:一人旅・カップルの都市旅行なら300~800元。家族旅行はこれより多め
AlipayとWeChat Payの比較
| 比較項目 | Alipay | WeChat Pay | 旅行者向けの判断 |
|---|---|---|---|
| 初回設定 | 決済に特化しており、画面を把握しやすい | 大型メッセージアプリの中にウォレットがある | Alipay |
| 海外の電話番号 | 旅行者登録に対応 | 対応しているが、アカウントやセキュリティの流れがやや分かりにくいことがある | Alipay |
| パスポート確認 | 決済中心の導線で比較的明確 | WeChat全体の本人確認・セキュリティフローと結びつくことが多い | Alipay |
| 海外発行Visa/Mastercard | 最初の登録先として有力。ただし銀行による | 予備手段として便利。こちらも銀行による | 引き分け |
| 少額のQR決済 | 強い | 強い | 引き分け |
| レストランのミニプログラム | 多くの店で使えるが、注文開始地点がWeChatとは限らない | 多くのメニューがWeChat内にあるため非常に強い | WeChat Pay |
| 現地の連絡先・ソーシャル決済 | ソーシャル機能の中心ではない | WeChatのチャット内にあるため強い | WeChat Pay |
| 旅行者向け機能 | 旅行・都市サービスを見つけやすい | 高機能だが、ミニプログラムに分散している | Alipay |
| 予備手段としての価値 | メインのウォレット | 2番目に用意したいウォレット | 両方使う |
| 高額決済 | 手数料・上限のリスクがあり、物理カードのほうがよい場合がある | 手数料・上限のリスクがあり、物理カードのほうがよい場合がある | どちらともいえない |
実用上の答えはシンプルです。最初にAlipay、次にWeChat Pay、そして現金を緊急用に持つ。この順番で準備すると、旅行中の対応範囲が広がります。
どちらを先に設定するべきか
初めて中国へ行く旅行者
まずAlipayを設定します。出発前にアプリをインストールし、海外の携帯電話番号で登録して、パスポート確認を完了させます。その後、VisaまたはMastercardを登録し、中国到着後に少額のテスト決済を行ってください。
WeChatもインストールし、アカウントのセキュリティ設定を済ませたうえでWeChat Payを有効にします。最初のコーヒーでは使わないかもしれませんが、レストランのメニューがWeChat内にしか表示されない場合や、ホテルからWeChatアカウント経由でサービス用リンクが送られてくる場合に役立ちます。
出張・ビジネス旅行
出発前に両方を設定します。現地の取引先、イベント主催者、レストラン、ドライバー、サービスアカウントとの連絡にWeChatが使われることが多いためです。直接支払うだけならAlipayのほうが分かりやすい一方、出張では早い段階からWeChatの流れに入ることがあります。
家族旅行
大人2人以上のスマートフォンに、両方のアプリを入れてください。一人をグループ全体の決済担当にしないことが重要です。スマートフォンの電池切れ、ショッピングモール内での別行動、顔認証の失敗が続いたことによるロックなどは、旅行中に起こり得ます。
長期滞在・留学
AlipayとWeChat Payの両方に加え、現金、ATM、海外発行カードが使える場所、現地SIMの選択肢、滞在期間に応じて中国の銀行口座が必要かどうかも確認します。2週間程度の旅行であれば、通常は現地銀行口座までは必要ないでしょう。一方、1学期間の滞在では検討対象になる可能性があります。
正しいインストールと設定の順番
まだ日本にいる場合は、次の順で進めます。
- 公式アプリストアからAlipayをインストールする
- 海外の携帯電話番号で登録する
- パスポート確認を完了する
- 利用予定のVisaまたはMastercardのうち、最も確実に使えそうなカードを登録する
- WeChatをインストールし、アカウントを保護する
- WeChat Payを有効にし、カードを登録する
- Payment Compatibility Checkerを実行する
- 300~800元の現金を細かい紙幣で用意する
- 利用銀行の海外サポート電話番号を保存する
- 到着後、タクシーや夕食の支払いをアプリに任せる前に、少額のテスト決済を行う
手順3~6を空港で済ませるのは避けてください。空港Wi-Fi、ローミング、移動疲れ、銀行の不正利用アラートが重なると、認証やカード登録が進まなくなる可能性があります。
実際の利用場面で比較
コンビニ
通常はAlipay、WeChat Payのどちらも使えます。店員が支払いコードを読み取る場合は、アプリの支払いコード画面を開きます。店舗のQRコードを自分で読み取る場合は、スキャンボタンを使い、必要に応じて金額を入力します。
向いているアプリ:引き分け。 初めて使う場合は、Alipayのほうが手早く感じることがあります。
QRコード式のメニューがある小規模レストラン
ここではWeChatが特に便利です。メニュー、注文、順番待ちの番号、支払いまでがWeChatのミニプログラム内で完結するレストランが多くあります。印刷されたQRコードがあればAlipayで支払える場合もありますが、注文の入口がWeChatになっていることがあります。
向いているアプリ:WeChat Pay。
地下鉄・都市交通
都市や設定によって、AlipayとWeChatのどちらでも交通機能を利用できます。ただし、画面の導線は異なります。都市サービスの入口を見つけやすいことからAlipayの交通カードを使う旅行者もいれば、特定の都市ではWeChatのミニプログラムを使う旅行者もいます。
向いているアプリ:最初の設定はAlipay。都市ごとの使い方を理解した後は引き分け。
ホテルのデポジット・高額な請求
どちらか一方が常に最適とは限りません。海外カードをウォレット経由で使う場合、サービス手数料や取引上限が問題になることがあります。特にデポジットでは、フロントで物理カードを使うほうが手続きしやすい場合があります。
向いている手段:物理カードを予備にする。
屋台・小さな店舗
多くの店舗がQRコードを使っています。AlipayとWeChat Payのどちらも利用できる可能性がありますが、通信状態が悪い、またはカードの承認が一時的に止まるだけで決済できなくなります。少額の現金を持っておく理由はここにあります。
向いている手段:どちらかのアプリ。使えない場合は現金。
現地の友人、ガイド、取引先
支払いに関するリンク、サービスアカウント、位置情報、予約手続きなどが送られてくる場合、WeChat内でやり取りすることがよくあります。普段はAlipayを好む人でも、連絡やサービスの対応範囲を考えるとWeChat Payを設定しておく価値があります。
向いているアプリ:WeChat Pay。
手数料、利用上限、海外カードの注意点
どちらのウォレットも、登録するカードの発行銀行に左右されます。「海外カードに対応」と書かれていても、すべての銀行カードが最初から使えるとは限りません。銀行側がトークン化をブロックする、3-Dセキュア認証を求める、中国の加盟店カテゴリーを拒否する、独自の海外取引手数料を請求する、といったことがあります。
支払いを確定する前に、手数料の表示を確認してください。少額決済では手数料がかからないことが多い一方、海外カードを使ったウォレット決済では、200元などの基準額を超えるとサービス手数料が表示される場合があります。基準やキャンペーンは変更される可能性があるため、最終的には支払い確認画面の表示を基準にしてください。
一般的な食事、タクシー、コンビニ、コーヒーであれば、ウォレットの手数料が旅行全体を左右することは通常ありません。ただし、ホテル、医療機関のデポジット、高級品の買い物、業務上の支出では、QRコードを読み取る前に物理カードで支払えるか、分割して支払えるかを確認しましょう。
旅行者タイプ別の予備構成
| 旅行者 | メインアプリ | 2番目のアプリ | 現金 | 追加の予備手段 |
|---|---|---|---|---|
| 初めての一人旅 | Alipay | WeChat Pay | 300~500元 | 2枚目のVisa/Mastercard |
| カップル | 2人のスマートフォンにAlipay | 2人のスマートフォンにWeChat Pay | 500~800元 | 2つのウォレットにカードを分けて登録 |
| 家族旅行 | 大人2人のスマートフォンにAlipay | 大人2人のスマートフォンにWeChat Pay | 800~1200元 | モバイルバッテリーと物理カード |
| ビジネス旅行 | Alipay | WeChat Pay | 500~1000元 | ホテル・デポジット用の物理カード |
| 長期滞在 | 両方 | 両方 | 800元以上 | 現地SIMと銀行口座の選択肢を検討 |
現金の金額は実用上の目安であり、厳密なルールではありません。ほとんど使わずに済むこともあります。それでも問題ありません。予備の現金は主な支払い手段ではなく、決済トラブルに備える保険です。
避けたい失敗
アプリを一つしか設定しない、カード登録に成功したから今後も必ず使えると思い込む、デビットカードだけを持って行く、パスポート確認を到着日まで先延ばしにする、といった準備は避けてください。また、最初のテスト決済を、後ろに人が並ぶタクシー乗り場で行うのもおすすめしません。
古いTourPassの情報を追いかける必要もありません。現在、多くの旅行者にとっては、Alipayが画面上で案内する場合を除き、海外カードを直接登録する方法が現実的です。
スクリーンショットの追加が必要
この比較ページを最終的に仕上げるには、実機で撮影したスクリーンショットを8~12枚追加する必要があります。現在のリポジトリにはアプリのスクリーンショットがないため、実際の端末で撮影し、個人情報をマスキングしてください。
| # | スクリーンショット | 注釈 |
|---|---|---|
| 1 | Alipayのホーム画面・支払い入口 | 「スキャン」と「支払い/受け取り」を示す |
| 2 | WeChat Payのウォレット入口 | WeChat内のどこにウォレットがあるかを示す |
| 3 | Alipayのカード追加画面 | 海外カードの入力欄を示す |
| 4 | WeChat Payのカード追加画面 | カード登録への進み方を示す |
| 5 | Alipayのパスポート確認画面 | 本人確認の手順を示す |
| 6 | WeChatの本人確認・カード確認画面 | 確認項目が表示される場所を示す |
| 7 | レストランのWeChatミニプログラム | 注文・支払いの流れを示す |
| 8 | Alipayの交通・都市サービス画面 | 交通機能の入口を示す |
| 9 | 手数料が表示された支払い確認画面 | 表示されていればサービス手数料を示す |
| 10 | カードまたは本人確認の失敗メッセージ | 具体的な代替対応を示す |
氏名、パスポート情報、カード番号、QRコード、電話番号、顔、取引IDは必ずマスキングしてください。
FAQ
Q. AlipayとWeChat Payは、どちらか一つだけで十分ですか?
一つだけで旅行できる可能性はありますが、両方を設定することをおすすめします。Alipayは旅行者向けの直接的な支払いに向き、WeChat Payはレストランのミニプログラム、ホテルのサービスアカウント、現地の友人やガイドとの連絡に強みがあります。SMS認証、銀行側の確認、アプリの一時的な不具合、スマートフォンの電池切れに備える意味でも、二重化が有効です。
Q. 現金は本当に必要ですか?
中国ではQRコード決済が広く使われているため、現金をほとんど使わないこともあります。ただし、通信状態が悪い、海外カードの承認が止まる、アプリの認証に時間がかかるといった状況では現金が役立ちます。目安は、一人旅・カップルの都市旅行で300~800元です。家族旅行では800~1200元を準備する構成もあります。
Q. ホテルのデポジットもAlipayやWeChat Payで払えますか?
利用できる場合はありますが、どちらのアプリが常に最適とは限りません。海外カード決済にはサービス手数料や取引上限が関係する場合があるため、ホテルのフロントで物理カードが使えるか確認してください。デポジットや高額請求では、物理カードを予備にしておくほうが扱いやすいことがあります。
Q. カードを登録できたのに支払いが失敗するのはなぜですか?
カード登録の成功は、すべての加盟店で決済できることを保証しません。カード発行銀行がトークン化を拒否したり、3-Dセキュア認証を要求したり、中国の加盟店カテゴリーを承認しなかったりする可能性があります。支払い確定画面の手数料表示を確認し、別の登録カード、もう一方の決済アプリ、または現金を試してください。
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